Meet Again~同衾

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 ヘサームが兵士なハズはない!!  だけど……。  だけどもし、『助ける』という行為はオレと接近するためだとしたらどうだろう。  オレを逃がすためじゃなく、泳がせていただけだとしたら?  オレが泣いた時、優しく抱きしめてくれた行為も、ただの演技だったとしたら……?  そして、ココで抜け荷があることを知ったのは、オレの後をつけて来たからだったとしたら……。  タイミングの良さもすべて頷ける。  それはまるで、大きな石で頭をぶつけられたみたいな衝撃だった。 「俺が連れ帰る。いろいろ聞きたいことがあるんだ」 「承知いたしました! おい、引き上げるぞ!!」  兵士のひとりが号令を出し、引き上げを命じると、ひとり、またひとりと去っていく。  どうやらヘサームはかなりの重役に就いている人間らしい。  群がっていた兵士たちがヘサームの一声で素直に引き上げていく……。  オレが周囲の様子を窺えたのはそこまでだった。
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