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ユーリィは俺に抱きついてきた。
「嫌だよ、レナート。戦争なんてしてほしくないよ。僕の国も君の国も、今までみたいになぜ仲良くできないの?」 俺もユーリィを抱きしめた。抱きしめながら、双子のように兄弟のように育ってきたユーリィにもしかしたらもう二度と会えなくなるかもと不安がよぎった。
「僕達、ずっと友達だよ。なにがあっても友達だから」
そう言って涙を流しているユーリィに俺も、「うん、一生友達だ」と返事した。俺達はいつかまたこの場所で会おうと約束して分かれた。あれ以来ユーリィとは会っていない。俺は、現在ユーリィが生きていることを知っている。だけど、俺はユーリィと二度と会うことはないだろう。
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