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海の先の赤い色が徐々に小さくなっていき、ほとんど海面にしか見えなくなって空に光り輝く星々が姿を現し始めると、一行は星を見上げた。女性陣は男子の肩に自分の頭を寄せて、星々の美しさを見つめながら男の体温をいつまでも確かめていたかったようだが、自然の景色をもう見飽きた大隅が「戻ろうぜ」と言うとその腕にしがみついていた蘭子は「そうだね」と同調し、他の者たちも無言で賛成し、ペンションに入ることにした。
戻るとき、崖のそばにせり出している設備があるのに気づいた。ちょっとした小屋になっていた。崖の近くの方には大きな石を並べてあった。露天風呂になっているのだ。海を見ながら露天風呂に入れるのだ。
(続く)
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