4.この世で最も恐ろしいのは、慣れである

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4.この世で最も恐ろしいのは、慣れである

「ルール、これ今日のです」 「あ、ありがと。これ飲むとぐっすり眠れていいのよねぇ~」 「今日はより爽やかな味になるように梅の果実を使いました」 「うん!今日も美味しいわ!」 「体はどうですか?」 「そうね、ぽかぽかしてきた、今日もよく眠れそう」 「そうですか!残念です!」 あはは、うふふと笑いあってお互いそれぞれの部屋に戻る。 一人自室のベッドに転がったルールだったが… 「って、そうじゃないでしょ!?」 思わず頭を抱えていた。 「慣れって怖いわ…」 そう、さっき当たり前のように飲んでいたのはエド特製の媚薬だった。 媚薬といっても魔法部分は当然効力がなく、今日は甘さを控えたさっぱり梅酒風。 寝る前の少しのお酒はほどよく睡眠を促してくれ、いつも思い付いた新しい魔法実験をこそこそ夜にしてしまうルールをしっかり寝かせてくれる。 夜ちゃんと寝るようになったルールは今までのように昼過ぎまで寝こけるようなことがなくなり、媚薬という一般的には少し不健全な代物がルールの健康で健全な生活を支え始めているといっても過言ではなかった。 「おかしい、何かがおかしい…」
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