プロローグ:効かないと言っているのに飲ませる理由は小姑による嫌がらせなのだろうか

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思わずむせた私の背中をさするように叩くエドに、これは何かと尋ねたら。 「目覚めの薬ですね。栄養ドリンクみたいなもので、気付けの薬草と生姜などを混ぜて作った魔法薬です」 「まずいし変なニオイもするんだけどっ」 「今何時だと思ってます?抗議の意味も兼ねて味とニオイは中和させないように作りました」 くっ、わざとか…。抗議とか言われると、確かに身の回りのこと全部させてこんな昼過ぎまで寝こけていたので何も言い返せない。が。 一応エドの師匠として、昨日も一昨日も言ったが何度でも言わなくてはならないことがある。 「エド。何度も言ってるけどね、魔法薬ってのは魔女や魔法使いには効果はないの。目覚めの魔法薬を作っても、魔法薬である以上効果はないわ。もちろん薬草の成分自体は効くから全くのゼロとは言わないけれどね」 「でもルールは今しっかり目覚め覚醒していると思いますが」 「味が!とんでもなかったからよ!!」 こんなマズイものを飲めば誰でも泣きながら目覚めるわ! 「とりあえず今日もダメだったことはわかりました。そして掃除がしたいのでご飯食べに行ってください」
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