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プロローグ:効かないと言っているのに飲ませる理由は小姑による嫌がらせなのだろうか
魔女狩りなんてのは遠い昔。
今では普通に街で暮らしている者もいるほど認知されている、そんな時代。
魔女や魔法使いになるのに血は関係なく、師匠から受け継ぐ知識や技術と薬を生成する少しの才能があればなれる。
しかしその数が少ない理由は魔女・魔法使いと名乗るには必ず師匠から認められなくてはならないから。
あと、単純に志望者が少ないことも関係している。
そんな不人気職…というと師匠に怒られるが、私の師匠である先代魔女から『魔女・ルールリア』と名乗る事を許されて早8年。
今年で24歳になる魔女こと私、ルールリアにも数年前から弟子がいる。
「ルール!薬草の手入れと補充、洗濯に魔法書の整頓も終わりました。昼食の準備も終わっていますので、そろそろ起きてもらえますかね?ルールの部屋の掃除が終われば家中の掃除も終わるんですけど」
「…んんっ、眩しい、目に染みるぅ…」
弟子のエドワードがシャッと部屋のカーテンを勢いよく開ける。
太陽光が目に痛い。
眩しくて目は開かないが、「どうぞ」と何かを渡されたので反射的に飲む。
「んぐ?!」
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