19人が本棚に入れています
本棚に追加
魔術師
アデル・エネルフ
「ミーリィ…僕、決めたんだ。
命をかけても、君を守ると…」
アデルに柔らかく深く抱き返されて
自分の顔が熱くなるのを感じた…//
あたし
ジャミーラ・ミーリィ
「…あ、あでる…//」
自分から抱きしめると
特に、照れたりしないのに…
こんなに…深く、温かく優しく抱き返されると
どうしてか、身も心も熱くなってしまう…//
魔術師
アデル・エネルフ
「もう、同じ失敗はしない…
君だけは…僕の大切なヒトだから…//」
耳元で低く囁かれて、ドキッとした…//
あたし
ジャミーラ・ミーリィ
「ぁ、でるぅ…く、くるしい…っ//」
彼のたくましい腕に力強く抱きしめられて
胸がいっぱいになってしまう…//
魔術師
アデル・エネルフ
「あ…す、すまない…
力強く抱きしめないと、僕の腕をすりぬけて
ヒラリヒラリと蝶のように
どこかへ行ってしまうと考えると…つい…//」
彼の腕から、そっと解放される。
あたし
ジャミーラ・ミーリィ
「アデル…大丈夫、あたしは
あなたのそばからいなくなったりしないから…//
それにね…妖魔の雌は
1度交わり、一生のパートナーとして
認めた雄のそばからは、離れたくないの…
あ、あたしは…あなたに…その…//」
その時、洞窟の外から
おぞましい、魔獣達の叫び声が反響してきて
あたし達は戦闘態勢をとり周囲を警戒しつつ
ゆっくりと慎重に息をころして、洞窟の外を覗く…
最初のコメントを投稿しよう!