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「ん、ふぁ、ぁあんっ」
「ん、れん、れん……っ!」
俺の匂いにあてられたのか、いつもどこか余裕のある彰がこの時だけは余裕なく何度も抱く。
俺のために作られた俺の大好きな人の部屋で、溶け合うように体を重ねるこの瞬間が、いつも以上に余裕なく求められる事が何よりも嬉しくて――……
「ん、蓮、噛みたい、お願い、俺と番に……」
「ぁ、んぁっ、や、だめ、あぁあ……ッ」
「好きだよ蓮、れん……っ、すき……!」
いつものようにガジガジと彰がチョーカーを噛みながら誘惑するように俺を促す。
頷きたい、頷けない。
彰のものにして欲しくて、俺だけのものにならないことが苦しくて――……
そんな時だった。
ブチッと変な音がして、蕩けていた脳が一気に覚醒する。
ポトリとベッドに落ちたのは、噛み切れてしまった俺のチョーカーだ。
「……は、ぁ……?」
一瞬理解できずポカンとチョーカーを眺めた俺は、『チョーカー越しではない』彰の舌にゾクリとした。
本当は誰よりも望んでいた唯一の誓い。
そして誰よりも怖がった運命への畏れ。
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