3.きみの側で過ごしたい

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 ゴム越しにビュクビュクと彰のを感じた俺は、その時ばかりは余韻に浸らずすぐに彰のを抜く。  そしてすぐに振り向き彰の腕に飛び付くと、彰の頬を撫でながらそっと口から腕を離させた。 「お前なんでこんな、とりあえず消毒……いや先に洗った方がいい、のか?」  じわじわと滲む血に冷や汗をかく。 “これ、俺が噛むなって言ったから……だ、よな?”  腕をこんなにしてしまう程の強い欲求を、俺の為にと堪えてくれた彰に胸が苦しいくらい締め付けられた。 「彰、あの……ごめんな。その、ありが……」  俺の為に耐えてくれた彰にお礼を言おうとそっと彼の顔を覗き込み、その表情に息を呑む。  ――いつも穏やかな、でも俺を強く求める意思の強さも見え隠れするそのタレ目に涙が溢れているのを初めて見たから……。 「あ、き……」  俺が名前を呼び終わる前に立ち上がった彰は、さっと服を着て玄関に向かった。 “待って” “行かないで” “泣かないで”  頭の中で警鐘が鳴る。  体がガクガク震えているのは、散々イかされたからか彰が行ってしまうからなのか――……
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