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彰は血が滲む俺の首を何度もその熱い舌で舐めながら、グリグリと奥を抉るように擦り付ける。
その動き一つ一つが震えるほどの快感を呼び、その度に俺の目から涙が溢れた。
「蓮、嬉しい、一生大事にするから」
「ん、俺も、彰のになれてすげぇ嬉しい……」
そして何故かまた涙を溜めている彰のその表情が、さっき見た表情とは違いとても穏やかだった事に安堵しそのままふっと意識を手放したのだった。
どれくらいの時間がたったのか、目が覚めた俺は全身がばかみたいに軋み思わずうっと呻く。
“くそ、玄関とかでヤったから……っ”
肩も、腰も、足も痛くて、そしてどこよりも首がジンジンと熱く痛かった。
“でもま、この痛みは悪くないな”
どこよりも痛むその場所が、彰の番になったのだと実感させてくれる。
「つか、彰どこだ?」
俺好みに、俺を囲う為に作られた“巣”とやらは、この部屋の主人がいてこそ完成するというのに肝心の彰がおらず、それを不満に感じた俺がのそのそと起き上がろうとしたタイミングで彰が部屋に戻ってきた。
「あ、そろそろ起きるかなって思ってたんだよね」
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