残業時間をキミと一緒に。

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残業時間をキミと一緒に。

「疲れた⋯」 まだ月曜日、いや、月曜日だからこそなのだろうか。 新しい週が始まるとはつまり、また休みまでが長い仕事漬けの一週間が始まるという訳で。 “月曜日から元気でいられるのって、新入社員だけだよなぁ⋯” なんて考え自然とため息を吐いた。 「なんだ、まだ月曜日だぞ?」 「いや、月曜日ですが23時ですよ、普通にしんどいですね」 「で、どれが残ってるんだ」 「あー⋯、いや、本当に大丈夫なんで」 実際問題終電まであと1時間弱。 手伝って貰えるならば手伝って貰うべきだというのはわかっているのだが、今日の残業は自分のミスのせいで。 “というか、他の誰でもなくこの人にだけは見られたくなかったというか⋯” 格好悪い部分を見られた気まずさから思わず視線を外す。 そんな俺の様子に気付いた先輩は小さく苦笑を漏らして。 「仕方ない奴だなぁ」 と、そのまま事務室を出ていった。 一人になった事務室はなんだかさっきより暗く感じる。 それでもこれ以上先輩に頼りない姿を見られるよりはマシだと思い直し、再びパソコンに向かった時だった。 「ほら、戻ったぞ」 「は!?いや、帰れよ!」
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