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ムードなんて何にもなくなってしまったが、その代わりに失くしていた時間を取り戻すように向き合って。
「や、優しくして···?」
「だ、だからも···煽んな····っ、努力は、するけど···っ」
ゆっくり抽挿を始めた大和に、浅く呼吸ししがみつく。
「ね、おねが、好きって、言って···っ」
「好きだいずみ、ずっと、記憶ないときも結局ずっと好きだったっ」
「あ、はぁん、わた、私も···っ」
くそ、と苦しそうに呟いた大和はグリッと奥を押し広げてきて。
「いずみ、俺、もう···っ」
「んん、大和っ、大和ぉっ」
ナカでビクビクしたのを感じ、その余韻に浸るようにのしっと覆い被さられ、二人して浅い呼吸を整えた。
いそいそと服を着て、でも体がダルくてベッドにまた横になる。
そんないずみに水を持ってきてくれた大和はわざわざペットボトルの蓋を開けて渡してくれて。
ーーーそういうとこがズルいよなぁ、となんだか少し悔しく感じるのはずっと喧嘩ばかりだったからなのか。
「いずみの事好きって言ったの、本気だから」
「っ!」
ベッドを背もたれに床に座った大和にそう告げられ動揺する。
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