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そんな大和を見るたびに苛立ちが大きくなった。
映画が好きで入部したいずみと、高校のバスケ部の先輩に頼まれて入部した大和。
「そんなに映画好きじゃないならサークル辞めなさいよ!」
「はぁ?俺だってお前が観てるようなチープなやつ以外は好きでちゃんと活動してんだよ、つか先輩の頼みでもあるから絶対辞めねぇし気に食わねぇならお前が辞めろや」
「チープですって!?相変わらず頭オカシイんじゃない!?」
「ちょっとちょっと二人ともっ!人数ギリギリだからどっちかに辞められたら困るっていうか人数少ないんだから本当なんとか仲良くしよっ!ね?!」
そんなやり取りが日常茶飯事だった。
そしてその日は突然やって来た。
「いずみ、いい写真出てきたからいらっしゃいな」
そう母に呼ばれて行くと、渡されたのは1枚の写真だった。
「げっ、何これ」
「げっとか言わないの!懐かしいわね、この頃は大和君とまだ仲良かったのに」
「仲良かったって言われても、これどう見ても4、5歳よね?昔すぎて覚えてないっていうかこんなの見せられても逆に腹立つんだけど」
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