2章 天使降臨

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2章 天使降臨

「El Dorado」 黒の重厚な扉、銀色に輝くロゴ。 ここは 天国か地獄か… 開け〜ゴマ! 僕は覚悟を決めて扉を開け 身を滑り込ませた。 なのに…拍子抜け! 森林?高原? 意外にも爽やかな香りが漂ってきた。 なんだよ、このフレッシュな空気は でも 目に飛び込んでくる色彩は 黒、青、銀、紫のグラデーション 妖しい色合いの壁天井 チラチラ揺れて映る青白い光 受付には 黒服のボーイが居て タイニュウの方ですね、と声をかけられた。 タイニュウ? ああ、体験入店のことか。 「あ、はい」 「どうぞ」 ボーイは 目の前の螺旋階段を滑るように降りてゆく。 僕も遅れないようについてゆく。 辺りはだんだん明るくなって いきなり、ぱあっと眩しい光を放つ 巨大なシャンデリアが 目の前に現れた。 ううーっ、まっばゆ〜い! ダイヤモンドのネックレス? (見たことないけど)を ぐるぐる巻にしたみたいな こんな煌びやかで巨大なシャンデリア 映画でも見たことない。 僕は巨大シャンデリアの周りを 回転しながら降りてゆく。 奥行きがわからない空間。 どこまでが天井? どこまでが部屋? 少なくとも2フロアーは吹き抜けになっている。
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