2章 天使降臨

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そうだ、ゲンジナ!ってもんが要るんだった。 「全然考えてませんでした…すみません 要りますよね」 「今日から要るよ、女の子に自己紹介するでしょ 例えば…好きなゲームとか アニメのキャラとかないの?」 「………」 ゲームはしないし 好きなアニメは『ちびまる子ちゃん』だけど。 沈黙してユーリさんの顔を見てると ふと、現実にかえる。 (僕一体、ココでナニしてるんだっけ?) 急にそんな冷静な気分になる。 子持ちの中年女が ホスクラで自分のゲンジナ考えてる状況って まるで、竜宮城に迷い込んだ、あれは確か… 「ウラシマタロー…」 と独り言をつぶやいてしまった。 「ウラシマタロー? …じゃ、タローでいっか」 「あ、はい」 混乱のあまり 僕は頷くのがやっとだった。 「タローくん、キミなかなか面白いね!」 ユーリさんは 再び、天国に咲いてるお花のように笑った。
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