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「僕とダージリンを繋ぐ赤い糸なんだ。この運命がほどけないよう、ダージリンの側にずっといるという意味で着けているんだよ」
恍惚とされる殿下を見て、調教が進んでいるな、と思う。
ちなみにダージリン様のお昼もしっかり殿下が持っておられた。
この二人はこれで幸せそうだからいいのだ。
殿下の当初の目的も叶ってるし⋯⋯
思わず遠い目をしてしまった私の耳に、アリアの声が飛び込む。
「アルマン!お前も今から昼なら一緒にどうだ?」
殿下達のいる反対方向にいたアルマン様に気付いたということは、アリアってば物理的に目を背けてたな?
とは思ったものの、気軽にお昼に誘うくらい仲良くなったなら本当に良かった。
「えっ、何この怖い席?!何この怖いリボン?!」
関わりたくないテーブルNo.1なんだけど、と小さく呟くアルマン様に
「連帯責任だよ、同室のよしみだろ。逃がさねぇよアレばらすぞ」
と囁くアリアの声が聞こえた気がしたが気にしない。
仲良くなって本当に良かった。うん。
これだけのメンバーが揃ったならもしかして、と周りを見渡す。
「どうかしたか?」
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