ソーシャルゲーム。

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ソーシャルゲーム。

 ただの  暇つぶしにもならないゲーム  何も考えずに  ボンヤリと指を動かして  ボンヤリと動きを追ってた  ただの  色がつかないリアルの一部  つまらない毎日の繰り返し ●  あの日も学校で  いつものように指先で  キャラをくるくるとつついてたら  突然投げかけられたチャット 『レアモンスターが目の前にいるのに  くるくる回ってどうしたの』って  そんな言葉とともに  君は現れた ●  たまたま入りこんだゲームの中で  見上げることもなく  埋もれてた私を  見つけてくれた  話しかけてくれた  なぐさめてくれた  グチを聞いてくれた  励ましてくれた  ホメてくれた  優しくしてくれた君が  私の世界を  息づかせてくれた ●  ゲーム画面の『おはよう』に  顔いっぱいの笑顔で返事をして  玄関を開けたら  全力で駆け出したくなる朝  ログインしてみて  チャットが来ていたら    それだけでうれしくて  何度も何度も眺めた午後  君がログインしてたら  ゲームして  他愛もない話をして  もっと話したい  もっと遊びたい  そんな言葉をガマンして  君の『おやすみ』を指でなぞる夜      ゆっくりと色鮮やかになっていった世界の中で  君への気持ちを  いつのまにか腕いっぱいに抱えていた私  君の笑顔が見たい  声が聞きたい    いつしか  そんな未来を夢見るようになっていった ●  ごめんなさい  ごめんなさい  ごめんなさい  楽しかったの  うれしかったの  幸せだったの  もう言わないから  もう言わないから  だから  好きなんて言わないから    
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