第0章 序章。

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第0章 序章。

西暦260年06月02日。 「…僅か19歳の酸いも甘いも知らぬ小童が私と戦って勝てるはずあるまい。」 ため息混じりに時の皇帝・曹髦の元に寄り自らの勝利を口にすると… 「紫、参るぞ…これ以上、これと話をしていても時間の無駄だ。」 愛妻である山川紫の肩を抱き その場から去ったその人物は、 「己!司馬師!朕を愚弄するのか?」 司馬懿の嫡男で司馬師…字は子元。 紫にとっては誰よりも最愛で… かけがえのない大切な人間である。 賈充「…さようなら…皇帝陛下。」 司馬師の謀臣であり暗殺などの仕事を基本的に引き受けている賈充…字は公閭が曹髦の生涯を終わらせました。 曹奐が西暦260年06月27日に 即位したものの命の危険を感じ… 曹奐「朕は司馬師に皇位を譲る事にする…。命には換えられぬ…。」 司馬師「賢明な判断ですよ?陛下。」 こうして曹奐は司馬師に帝位を 禅譲し司馬師は晋を建国しました。 司馬師「皇后は(ゆかり)だ。 山川皇后とするのは…ダメだろうから…こういう時は…。」 賈充「紫皇后と呼べば良いのでは? 陛下、皇后の名前は人生そのもの… 否定する事は許されないと存ずる…」 司馬師の謀臣である賈充から 改名を否定された司馬師でしたが 司馬師「紫皇后、良いな…」 紫皇后という呼び名には、 どうやら納得をしたようで… 紫「紫皇后…。名に恥じぬよう 精進いたします。」 紫の呼び名は紫皇后になりました。 ここに…司馬師と山川紫は、 とうとう権力の頂点に 君臨する事が出来ました。 ここまで来るのには… 長く険しい旅路を夫婦2人で 乗り切ったに過ぎませんでした。 但し… 紫は山川という姓からも明らかですが 古代中国の生まれではなく…現代からタイムスリップをして来ました。 これにより… 司馬師は歴史が変わった事もあり、 目の下に出来た瘤が原因で死なずに 済み…瘤は鍾会…字は士季の目の下に 移りました。 鍾会「エリートたる私が瘤により命を落とすなど有ってはならぬ…!」 鍾会は瘤が移った事に対して 怒り狂っていましたが… 蜀を攻める直前。 怒りにより死を早めてしまいました。 司馬師は紫のタイムスリップにより 運命を変える事が出来ました。 紫もまた… 紫「ロマンスファンタジーって この事を言うのかしら?」 一般家庭の娘でバツイチとなった紫がまさかの皇后になるなんて… 司馬師「紫はたまに良く分からない事を言うのだがそれを含めても可愛い妻だと朕は思っておる…」 司馬昭「兄上、 大好物の小篭包をお持ちしました!」 司馬師「えーい!夫婦の時間を邪魔するでないわ!戯け!」 賈充「騒がしい事だ…」
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