3.本番はいつかの取って置き

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“だめ、上手く頭が回らないわ”  これじゃダメだとわかっているのに坊っちゃんのする全てが私を夢中にさせる。   「もうこれ以上は解さなくて大丈夫ですから」  けれどこの行為の目的はあくまでも閨教育であり、私はその練習台なのだ。    なんとか自分の立場を思い出した私は、その対応に合わせようと精一杯冷静を装ったのだが。      ぐちゅ、とあてがわれたその熱いモノにビクリとした。    濡れた先端を私の蜜壺に擦り付けるように動かされると、部屋ににちゃにちゃと卑猥な音が響く。 “坊っちゃんの固いのが私のに擦れて……っ”  閨教育としても営みとしても正解のその行為。 “と、とうとうしてしまうのですね”  こんな無表情で寝っ転がっているだけの私に萎えなくてありがとうと思いつつ、さすが私の坊っちゃん、ポテンシャルがあるのだわと感動する。  そしてまだ誰も受け入れたことのないその場所に、いつ坊っちゃんが挿入ってくるのかとドギュルンドギュルンしていたのだが。 「……?」  入り口を掠めるばかりで一向に挿入されないソレを私は怪訝に思った。
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