第一章 王族

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 王城の門にさしかかると、門衛たちが整列して立ち並び、エリオと美桜を厳かな態度で迎えた。  彼らは鎧を身に纏い、アーデリアの国旗を象った盾と、煌びやかな紋章が施された槍を持っていた。  門衛たちのリーダー格らしき男性が一歩前に出て、エリオに敬意を表するため深々と頭を下げた。 「エリオさま、無事にお戻りになりましたこと、心からお喜び申し上げます」  エリオは馬上から彼にうなずきを返す。 「この娘はミオ。  彼女は我がアーデリア王国にとって非常に重要な存在だ。  丁重にもてなせ」  門衛たちは、エリオの言葉に畏怖の念を見せつつ、美桜に対しても敬意を表した。  美桜は戸惑いながら頭を下げ、礼を返す。  門が開かれ、エリオと美桜は、門衛たちに見送られながら、  王城のなかへと馬を進めた。  いく人かの兵士たちが、同じく馬で付き従う。  城門をくぐると、まず目に入るのは広大な中庭で、そこには綺麗に手入れされた花壇や噴水があり、色の花が咲き誇っていた。  庭の先にある美しい城は、白亜の石で建てられ、高い塔や壁が空に向かって伸びていた。  陽光がその白い壁に反射し、まるで光り輝くように見える。
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