136人が本棚に入れています
本棚に追加
美桜はエリオに向かって、目を輝かせながら話しかけた。
「エリオさん、この城は本当に綺麗ですね。
こんな素敵な場所に住んでいるなんて、おとぎ話のようです」
エリオは満足そうに答える。
「ありがとう、ミオ。
この城はアーデリア王国の象徴でもある。
おまえが感動してくれると、俺たちも嬉しいよ」
城のなかは、高い天井と豪華なシャンデリアがあり、美しいステンドグラスが窓にはめ込まれていた。
光が差し込むと、部屋中にカラフルな光の粒が舞い、幻想的な雰囲気を漂わせる。
壁にはいくつも肖像画が並んでおり、王国の栄光が感じられた。
「ミオ。
ここでアーデリアの国王、ウィリアム陛下にお目にかかることになる。
彼は俺の兄であり、この国を支配している人物だ。
彼も、聖女としてのおまえの力を期待しているだろう。
できるだけ落ち着いて対応してほしい」
美桜はうなずき、緊張しながらもなんとか乗り切ろうと思った。
最初のコメントを投稿しよう!