第一章 王族

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「おまえがここに来てくれたことは、我々にとって大きな希望だ。  聖女であるおまえが、アーデリア王国を救ってくれると信じている。  この国の危機を救い、国民たちの不安を取り除いてほしい」  謁見が終わり、美桜はエリオと共に王の間を出て、城の廊下を歩く。  美桜は緊張がとけて肩を落とし、ホッとため息をついた。  エリオは表情をやわらげる。 「よくやった、ミオ。  国王に謁見するのは緊張するだろうに、堂々としていたぞ。  おまえは本当にすごい」  美桜は顔を赤らめながら感謝の言葉を返す。 「ありがとう、エリオさん。  落ち着けたのは、あなたがそばにいてくれたからだと思います」  エリオは優しくほほ笑み、うなずく。 「もちろんだ。これからもそばにいる。  おまえが聖女として力を発揮できるよう、全力で支えよう」  美桜はエリオに連れられ、大きなホールへと通された。  そのホールは天井が高く、壮麗なシャンデリアが輝いていた。  壁には絵画や彫刻が飾られており、その豪華さに圧倒されるほどだ。  ホールには王族や貴族たちが集まっており、彼らの視線が美桜に向けられる。  エリオは美桜の手を取り、彼女を紹介し始めた。
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