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「おまえがここに来てくれたことは、我々にとって大きな希望だ。
聖女であるおまえが、アーデリア王国を救ってくれると信じている。
この国の危機を救い、国民たちの不安を取り除いてほしい」
謁見が終わり、美桜はエリオと共に王の間を出て、城の廊下を歩く。
美桜は緊張がとけて肩を落とし、ホッとため息をついた。
エリオは表情をやわらげる。
「よくやった、ミオ。
国王に謁見するのは緊張するだろうに、堂々としていたぞ。
おまえは本当にすごい」
美桜は顔を赤らめながら感謝の言葉を返す。
「ありがとう、エリオさん。
落ち着けたのは、あなたがそばにいてくれたからだと思います」
エリオは優しくほほ笑み、うなずく。
「もちろんだ。これからもそばにいる。
おまえが聖女として力を発揮できるよう、全力で支えよう」
美桜はエリオに連れられ、大きなホールへと通された。
そのホールは天井が高く、壮麗なシャンデリアが輝いていた。
壁には絵画や彫刻が飾られており、その豪華さに圧倒されるほどだ。
ホールには王族や貴族たちが集まっており、彼らの視線が美桜に向けられる。
エリオは美桜の手を取り、彼女を紹介し始めた。
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