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「皆、こちらがアーデリア王国を救う聖女、ミオだ。
彼女は遠い異世界から、私たちのために来てくれた。どうか温かく迎え入れてほしい」
美桜は緊張しながらも、笑顔を浮かべて一礼した。
王族や貴族たちは彼女に感謝の言葉を述べ、歓迎の意を示した。
「聖女さま、我がアーデリア王国にようこそ。あなたの力を頼りにしています」
「私たちも力になれることがあれば、なんでもお申しつけください」
美桜は彼らの言葉に礼を言いながらも、やはり戸惑いを感じた。
本当に自分に、そんな力があるのだろうか?
エリオが横で見守っているのに気づき、美桜は彼に小さくほほ笑む。
「エリオさん、みなさんに期待されているのに、わたしにはなにもできない気がして……」
エリオは美桜を励ますように言った。
「心配するな。俺がおまえの力を引き出す手助けをする。おまえにはまだ知らない力が眠っている。自信を持て」
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