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「礼には及ばない。おまえは我が国にとって大切な存在だ。
この部屋でゆっくりとくつろいでほしい」
また室内には、四十代ほどの女性が三人いた。
皆、装飾の少ない実用的なドレスを纏っている。
彼女たちは美桜の身の回りの世話をすることになっているらしい。
「彼女らは、アリス、リリアン、そしてクレアだ。
経験豊富な侍女たちだから、身の回りのことをなんでも相談するといい」
アリス、リリアン、クレアは、美桜に礼儀正しく挨拶をした。
「お初にお目にかかります、聖女さま。
どうぞよろしくお願いいたします」
一番年長に見える女性――クレアが丁寧に美桜にあいさつした。
美桜は緊張しながらも、彼女たちにほほ笑む。
「わからないことばかりでご迷惑をおかけするかもしれませんが、よろしくお願いします」
侍女たちは美桜の言葉にうなずき、心を込めてお茶や食事の準備を始めた。
エリオは美桜を椅子に座らせ、告げる。
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