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美桜は、自分がこんな素晴らしいドレスを着ることになるとは夢にも思わず、その繊細なデザインと上品な色合いに目を奪われた。
「こんなに可憐で美しいドレスを着るなんて、わたしにはもったいない気がします。もっと質素なものでいいですよ」
美桜がそう言うと、侍女たちは目を細める。
クレアが美桜を見つめながら言った。
「ミオさま、そのようなことをおっしゃらないでください。
このドレスはミオさまにぴったりお似合いで、お召しになるのにふさわしいものです。
どうか、自信を持ってお召しになってください」
ほかの侍女たちもうなずき、美桜に励ましの言葉をかける。
「ミオさまは素晴らしい聖女さまです。
どうか、その美しさを大切にされてください」
美桜は恥ずかしさを感じつつも、その言葉に勇気づけられ、このドレスを着ることにした。
クレアたちに手伝ってもらって着替えている最中、突然扉がノックされる。
「おはよう、ミオ。
入ってもいいか?」
エリオの声だ。
美桜は慌てて答えた。
「ちょっと待ってください、エリオさん!
まだ着替えが終わっていなくて」
クレアは美桜の様子を見て、表情を和らげる。
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