序章

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 青年は美桜に尋ねる。  彼の声は深く、心配そうな表情で美桜を見つめていた。  青年は二十代前半に見えた。  黒髪で、やや長めのルーズな髪型が特徴的だ。  深いブルーの瞳は神秘的な魅力がある。  顔立ちは非常に整っていて、高い鼻梁とくっきりしたあごをしていた。  筋肉質の体がまとうのは、金の刺繍が入った豪華なマントと黒の上下だ。  美桜は目の前のことが信じられなくて、ぼう然とした。  青年が美桜に近づく。  もう一度尋ねた。 「怪我はないか?」
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