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萌は数ヶ月の間にひどく太った。極度の運動不足、多量の間食、薬の副作用もあったのだろう。
ある日、鏡を見ると、そこには輪郭のぼやけた知らない女性がいた。その女性が自分だと気づくのに、何分もの時間を要してしまった。髪も肌も荒れて、英文科にいた頃の活発な様子は見る影もない。
―こんな生活になんとか区切りをつけたい。立ち直りたい!―
そんな時、「ヨガは身体にいいだけじゃなく、精神にもいいんだって」と大学時代の友人が言っていたのをふと思い出したのだ。彼女も、鬱になって大学を休学していたことがあった。
―ヨガ……。身体も硬いし、運動不足で太ったし、私にできるだろうか?―
不安に思う気持ちもあったが、萌はかすかな希望のようなものを感じだのだ。
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