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新しい約束事
ふと気づくと家族や住民、消防団員や警察官が2人を取り囲んでいた。先ほど出会った老婆が、池の縁から消えた秀子を心配して皆を招集したのだった。
ともあれ泥だらけだが2人が無事であったので、捜索隊は解散した。
菊子の事は、自治会の会長に話をした。会長は、池の水を抜いて再度倒木付近を捜索し遺骨を引き上げさせた。その後家族によって菊子の供養が行われた。
2人が行方不明になった時に何があったか不思議と問いただす者もなく、三平と秀子には平穏な日常が戻った。
2人は、今でも時々三つ辻地蔵をお参りする。
その後、学校まで手を繋いで走って行くのが約束事となった。
終
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