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「ん……ッ」
変な声が出てしまい、思わず両手で口を塞ぐとシロはクスッと笑う。そして耳に近いところで呟いた。
「声出してもいいんだよ、みんな出してるから」
そういったあと耳たぶを少し舐めてきたので驚いてさらに声を出した。シロはそのまま顔を近づけて、俺の唇を一瞬舐めた。そしてそのまま、唇を重ねる。シロの唇の柔らかさが気持ちよくて、離れた後も余韻が残ったままだった。
「みずほ、もう一回。今度は私の舌に自分のを絡めて」
また重ねられた唇。するりとシロの舌が口にはいってきた。さっきのキスとは全然違う。シロの言う通りに舌を絡めるとどんどん体が熱くなってきた。
「ん、むッ……」
「上手だね」
前の膨張したそれが痛くなってきた。シロのキスと手で、下半身が疼いて仕方ない。唇を離し、シロの動きがさらに激しくなる。
「シロ……っ、怖い……っ、なんか、あっ、やだあ」
「大丈夫だよ、みずほ。私が見てるから」
「やあ、あ! あっ、あっ、もぉ、出る…ッ!」
ぎゅっとしがみつくとシロは思い切り動かす。すると体に一瞬、電流が走りびくんと痙攣した。そしてシロが握っていたそれからは白い液体がビュッと飛び出し、地面に落ちていった。
全身の力が抜けた俺をシロは支えながら、また軽くキスをする。
「ほら、みずほ。私は消えないでしょ?」
「明日も、見える? 明後日も?」
「大丈夫だよ。だから明日も明後日も、一緒に話しようね」
俺は嬉しくなってシロに抱きついた。
***
ガラガラと引き戸を開けながら、兄貴は外に出た。
「じゃ、みんなここでいいから」
長期休暇が終わり、兄貴は街に帰る。手にはたくさんの荷物。畑で採れた野菜や母さんの料理がタッパーに詰められていた。気をつけてね、と祖母や父、母に言われ、つばめからは『次いつくるの?』と質問せめにあう。いつまで経っても出発できないなあと兄貴は苦笑いしていた。
「あ、みずほ。お狐様見えなくなったら言えよ。いいオカズ送ってやるから」
こそっと耳打ちしてきた兄貴にいらないよと苦笑いした。
シロはあれからたまに触れてくる。もう俺は自分でもできるようになったけど、シロに触れられると何倍も気持ちいい。そして自分でするときのオカズはシロになっていた。
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