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憧れへの妄想
「覚えてないっ!」
一言言わせてくれ。
確かに居た。あのツインテールの娘だった。
アルバムを必死に探してやっと見つけた。
未だにわからずモヤモヤとしている。
それから必死に走って行動に移した。
◇◇◇
会話からその娘の妄想を膨らませた。
「応援してるよ!いつも見てるから!」
(この娘、小6から弾んでいたのか?)
「わかってないでしょ!? でも、覚えてなかったらそれでもいいの」
(あー。はいはいはいはい!)
「わかった。名前言うわ。阿智千穂」
(いや、わからんわからん)
「わからないかなぁ? あたし、チホたん!」
(1個もわからん! 誰!?)
「まだわからない? もうぅ最高のヒントぉ。林間学校の時ぃ。同じ部屋だったぁ?」
(わからん…。え?え?え?)
「もうぅ梅干くん……。忘れたの? 小6の時ぃ。同じクラスのぅ?」
(全然わからん…。全然わからん…)と思って見てたら…。
こっちに声をかけて手を振っている。
「梅干く〜ん!」
(これは物凄いな…)と思ったら……。
着ている服全部が短いツインテールの娘。
頭に物干し竿を乗せても落ちないぐらい左右の髪のバランスが整っている。そして……。
ツインテールの娘が絶好調の雰囲気で上下に弾んで歩いていた。
そして、思わずニンマリしていると……。
気が付いたら酔いが回ってベロンベロンになっていた。
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