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おシヅの呪い
「みんな、みんな呪われてしまえばいい。私がこの村を呪ってやる。全ての村人を殺してやる。雨よ降れ! もっと降れ!! 全てを流してしまえ!!」
おシヅは、村人に従順となり人柱となったかのように見えていたが、心中は呪いの気持ちで満たされていた。人柱となる最中も、ただひたすら村人への呪いを唱えていた。
その呪いのせいか、村の水害は良くなるどころか悪化の途を辿り、村人の半分が水に流された。
そして、流された村人にはある共通点があった。
「あの時、田吾作を追い詰めに行った衆の家が全滅しているぞ……」
村人は、恐怖におののいた。
「おシヅの呪いだ!! 今すぐに、おシヅを祀って許しを乞うのだ!!」
村人は、急いで祠を作った。そして、田吾作とおシヅを同じ祠で祀った。
「許してくだせぇ、許してくだせぇ、おシヅ様……!!」
おシヅと田吾作を祀ってしばらくすると、雨は止んだ。そして、村は静かで平穏な日々を取り戻した。
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