競艇女子の秘密

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電車の扉が開いた瞬間、一人のOLが急いで飛び出し、ホームの階段を勢い良く降りて行った。まだ、会社帰りの人達が多くいる中、かわしながら走って、駅の改札を勢いよく飛び出した。息は上がり、額には汗が出てきている。 朋美【間に合うかなー。誰もいなかったらどうしよーー。あれが無いと明日困るー】 駅を出て、朋美はアーケードを走り抜け、一つの9階建てのビルに飛び込んで、エレベーターの前に行きボタンを押した。 朋美「はあ、はあ、早く、、早く来て」 ポーン 音がして、エレベーターの扉が開いた。 退社の時間に重なり、多くのサラリーマンやOLがエレベーターをせわしなく降りて行った。 朋美は殻になったエレベーターに素早く乗り込み、7階のボタンを押し、扉の閉ボタンを連打した。 朋美【開いているかなー。カードキー忘れちゃったし、誰か居て、お願い。】 朋美は両手を握りしめ、お祈りのポーズで、7階に着くのを待った。
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