入り口が大事

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次に意識する所ですが、最初に主人公に苦難を背負わせる所です。崖から突き落とすように不幸にするのもいいし、ゆっくりと不幸になっていく過程を書くのでもいいと思います。この苦難は物語の中で主人公のミッションにつながるものになります。 主人公のミッションにつながる苦難は何かというと…… 例えば、 余命半年を宣告された主人公が運命の恋に出会ってしまうとか。 余命半年という状況が苦難であり、ミッションにつながります。半年という短い時間の中で運命の恋に対して、どう立ち向かうのかという所がミッションになります。読者にとっては読む目的になります。 または、 余命半年の男が最愛の妻が殺され、犯人に復讐するとか。 余命半年という限られた時間の中でどう犯人に復讐をするかがミッションになります。 理不尽な不幸程、このキャラを応援したいとか、どうなるんだろうとか思って読者様が読んでくれます。 上記の例だと余命半年を宣告された人物が神様のようにいい人だったら、理不尽さが増すわけです。 東野圭吾先生の『秘密』の冒頭が私は好きなんですけど、主人公の平介の平凡な日常生活がゆっくりと崩れていく過程が書かれているんですね。 【()感めいたものなど、何ひとつなかった】 この一文から始まるんですけど、二行目から平介の日常が描かれていて、夕飯を食べながらテレビを見ているっていうシーンなんですけど、えー! という展開につながっていくんです。 テレビを見ながらご飯を食べるって、普通の日常でありますよね。そんな誰もが共感できる場面だからこそ、えー! という展開に引き込まれるんですよね。 今日のポイントをまとめると…… 1最初のページが大事。小説が完結したら直す。 2どんな目的で読んでもらうのか必ず提示しよう。 3主人公に苦難を背負わせよう。(主人公の物語の中でのミッションにつながるもの) こんな所ですかね。 今日もお付き合いいただきありがとうございました😊 2023.8.13. ―――――――――――――――――――――――― ※出典「秘密」東野圭吾 著 
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