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数年後。
相変わらず忙しい日々が続いていたが、
今日は体調が悪く、早退してきた。
数日前から違和感はあったのだけど、今日はいつにも増して体が重い。
早く、帰ろう……。
ハナの作ったご飯を食べて、一晩寝ればすぐに快復するわよ……。
ズルズルと足を引きずるように、帰路についた。
「ただいま……」
「おかえり。どうしたの? 顔色悪いじゃない!」
「うん……。早退してきた……。悪いけど、お水もらえる?」
ハナはすぐに水を持ってきてくれた。
乾いた喉が潤っていく。
「熱は? 何か食べる?」
「熱はないんだけどね……。体が重くて。
ちょっと横になるから、夕飯になったら起こしてくれる?」
「うん、大丈夫……?」
「大丈夫だよ。ハナの作ったご飯食べて寝たら良くなるって」
なるべく心配させないよう、笑顔を作った。
横になったら少し楽になり、私はそのまま眠ってしまった。
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