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親愛なる読者の君には、どういうことだかお分かりになるだろうか?
ゲームをしていたのは『彼ら』、なんだかよくわからないがとにかく上位に存在するらしい何かだったのだ。そして私は彼らの駒、私の人生は彼らの遊戯盤であり、私は彼らに弄ばれただけだったということだ。
いや、もしかしたらその理解すら、正確ではないのかもしれない。
というのは、だ。このゲームの名前を思い出して欲しい。
『リアルライフシミュレータ』。
彼らはどうやら、私の人生を使って、リアルな人生のシミュレーションをしていたらしい。つまり、彼らにとっては、この私の人生と私の存在するこの世界は、コンピュータの中のようなもの、彼らにとっての現実世界をシミュレーションするための擬似的な装置であるようだ。
(了)
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