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兼貞には見覚えがある娘、
(そうだ…ちょうど
あの子供くらいの頃…)
納屋の方に立つ五つくらいの
少女をみた兼貞は
(ああ、最後に見たのは
あの子くらいだったか…)
思い出せた娘は、
小作の種蔵の娘・くりだった。
すると、種蔵も現れて
「旦那様、お久しぶりで…」
小作の種蔵は、博打癖という
難点はあるものの、
馬を育てることでは名人で
今泉の家としては父親の代から
種蔵を重宝していた。
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