雨と紡ぐ

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最近梅雨入りをしてそろそろ梅雨明けがしそうである。 しかしまだまだ雨は続く。いつもなら雨が降ると憂鬱で晴れてほしいはずなのに、 もっと雨降らないかな、それもどれも憂鬱な日にバス停に現れた、 雨がとても似合う、大人な男性のせいである。 晴れた日には男性はいないけど、雨のときは絶対いて、話が合うから話すと時間が新幹線のように過ぎていく。また会いたいと雨が降るのを願ってしまう。 しかしそんな幸せは長く続かなかった。 男性が別のところに行かなくてはならないらしく、ここに来れなくなるという。 他にもなにか言っていたが、もう混乱が大きすぎて話が飲み込めなくて雨の中を走って飛び出した。 そこから、なぜか気まずくてしばらくバス停を通らずに帰っていたが、 梅雨が明けてそこから年が変わり、また新しい梅雨が始まってすぐ、雨が降っているので傘を指して帰ろうと歩いているとふとバス停に目が留まり、見覚えのある人影が見えた。あの男性だった。話を聞くとついさっきこっちに戻ってきたそうだ。 話していくと、男性の名前は牧之瀬雨露(まきのせあまつゆ)というそうだ。 教えていただいたついでに、私の名前を伝えた。篠原紡(ささはらつむぎ)という名前で、紡になにかの思いが込められているらしいが、あまり分かっていない。 そしてなぜ梅雨の中の雨が降っているときにしかいないのかについて尋ねた。
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