雨と紡ぐ

3/3
前へ
/3ページ
次へ
雨露さんの方を見ると頬が染まっていた。 雨露さんが深呼吸をして私をしっかり見て「好きです。」 そんな事を言った。それだけで止まらず「わたしがずっとそばいられるわけではありませんが、あなたの笑顔を私のものにさせていただきたいのです。」 「お付き合いをさせていただけませんか。」 雨の音と同じくらい胸の音が鳴り止まない。 私は深呼吸をして、さっきの雨露さんと同じように、雨露さんの目を見て言う。「私もあなたに惹かれていました。離れるのがとても苦しかった、けどまた会えて、改めて自覚しました。あなたが必要だって。私で良ければお願いします。」 数秒だと思うが、とても長い時間だった。 雨露さんは、「こちらこそよろしくお願いします。」と言っていた。 私は喜びが沢山だった。 今年の梅雨は雨露さんと沢山過ごそう。 そう考えた。 ――――――――――――――――――――― ということで、このお話は、 雨が結んでくれた、運命の赤い糸 っていうお話でした。 <確かに「雨よ降れ」と思うときも、 「晴れてくれ」と思うときも両方あると思う。 <雨が少し憂鬱じゃなくなるように作られたお話らしいよ。 あと、毎年梅雨入りすぐの雨の中、バス停で、抱き合っている男女がいるとか居ないとか…。
/3ページ

最初のコメントを投稿しよう!

1人が本棚に入れています
本棚に追加