溢れる想い*

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 唇を離して先輩の体をくまなく味わっていく。  甘い香りが僕の欲を唆る。  パンツ越しに先輩のものに触れると反応した。  中に手を入れてガチガチになっている先輩のものを出してあげる。  そのままパンツをおろして、先輩のものを触りながら口に含んでジュボジュボと音を立てて吸い上げると、先輩が甘い声を上げた。  「あおのも甜めたい」と言われて、パンツを脱ぎ先輩の顔の方に僕のものを向ける。  気持ちが良くて力が入らなくなってくる。 「アッアッ……あお、イク……」 「ン……僕も……ア゛ッ…………!!」  僕は先輩の口の中に吐精した。  先輩の精液も僕の口の中に入ってきて、それを全て飲み干す。  先輩の方を見ると舌をぺろりと舐めて、物欲しそうな顔をしていた。 「ここに欲しい?」  先輩の後孔に手を這わせて尋ねる。 「欲しい」  体制を変えようと離れると先輩が四つん這いになってお尻を向けてきた。  孔の中に指を差し挿れる。  しばらくしていなかったのに、すんなりと入った。 「先輩一人でしてたんですか?」  僕は先輩の好きなところを刺激しながら問いかけた。 「ア゛っ、アァっ……そこ……アッァ」 「すんなり入るですよね」 「アゥ……した……してた」 「ゲイビ見ながら?」 「違う、あおのこと」 「僕の事を想像して?」 「ウッ……アッぁ、そう……」 「そっか」  嬉しくて先輩の中を掻き回す。  先輩の声が止まらない。 「あお、挿れて欲しい……」 「うん、僕も入りたい」  指を引き抜き、素早くゴムをつけて、腰を持ってそのまま一気に貫く。  バックが好きな先輩は嬌声を上げた。  中をゆっくりと堪能していると、また先輩はイッてしまった。 「先輩、顔見てしたい」  一度引き抜いて仰向けになってもらい、足を持ち上げて限界まで挿れる。  乱れる先輩を見下ろしながら僕は夢中で腰を振った。 「アッァッ、はげしい……  ヤダ、また……イク……」  先輩が激しく叫びながらイッた。 「アッアァ……ヤバい  イグの止まんない゛……」  ビクビクと何回も先輩がイッてる。  締め付けが半端ない。  僕の動きに合わせて先輩が喘ぐ。  それがたまらなくかわいい。 「いっぱいイッて下さいね  僕も気持ちいいから」  腰を振って先輩の中に僕を刻みつける。  この中に入っていいのは僕だけ。  誰にも渡さない。 「先輩、大好き」 「うん……おれも……」  限界が近づいてくる。  律動を早めて、一気に高みへ駆け上がる。   「クッ……アァっ」 「ア゛ッ――――――!!」  先輩の上に倒れ込んで荒い息を吐く。  少し体を起こして先輩にキスをした。  僕の事を優しい目で見つめてくれる。  あぁ、好きだ。  好きすぎておかしくなりそう。 「あお、好きだ」 「もう言わなくていいです  はずかしくなってきた……」 「言わせてよ、いっぱい  今まで言えなかった分も  こんなんじゃ足りないくらい好きなんだから」 「嬉しすぎてどうにかなっちゃいそうです」 「アハハ  かわいいなー、あおは」 「先輩こそかわいい」 「俺が?」 「うん、すっごくかわいいですよ?  特にエッチしてる時」 「なんだよ、それー」  見つめ合って笑う。  ずっとこうしていられればいいのに……。 「もう1回してもいいですか?」 「いいよ、あおの好きなだけ  何回でも」 「そんな何回もできないです」 「そうかー?  あおの性欲の強さは俺が一番分かってるんだけど」 「先輩限定です」 「またそういうこと言う」 「もう動いてもいいですか?」 「いつの間にか大きくなってるじゃん……」 「もう1回やってるし、いいですよね?」 「あぁ……ッ!?」  また律動を再開させる。  僕が反応するのは先輩だけ。  尽きることのない欲をたくさんぶつけて、それを全部受け入れてもらった。 「先輩ごめんなさい  体大丈夫ですか?」 「平気、あおとすんのやっぱ気持ちいい」 「僕も気持ちよかったです」    先輩と離れたくなかったけど、泣く泣く帰り支度を始める。  心配だから送ると言ってくれた先輩の言葉に甘えてお願いした。  すっかり日が落ちた道を先輩と手を繋いで歩く。  地獄から天国へ駆け上がったようだ。  夢なんじゃないかと思うほどの奇跡が起きて、幸せで地面に足がついていないみたい。 「先輩?」 「ん?」 「受験勉強で忙しいと思うんですけど……  たまにでいいんで会ってもらえませんか?」 「うん、なるべく時間作る」 「ありがとうございます」  家までの道のりは結構距離があるのに、あっという間で離れがたい。 「帰りたくない……」 「また連絡するから  そんな顔すんなって」 「うん……」  先輩が辺りを見回して、軽くキスをしてくれた。  もう、そんな事をされたら余計に帰りたくなくなるじゃん。 「またな、ほら家入って」 「うん、またね」  後ろ髪を引かれながら家に入った。  階段を駆け上がって、部屋の窓から顔を出す。  先輩の後ろ姿が見えた。  見えなくなるまで、ずっとその姿を眺めていた。
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