第2話 妖術

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「ライフ・イズ・キューティクル!」  復活を遂げたユイの髪はツヤツヤだった。  茹ですぎたせいか、ユイの顔面がパンパンに膨らんでいる。  あだ名をつけるとしたら、間違いなくユイパンマンになるだろう。  面白いから本人(ユイ)には黙っておこう。  妹のヒナが、のたうち回って笑うくらいだ。 「ナンバーワンよりサーティーワン!」  のユイが、俺の大事なアイスクリームを食している。  なんの断りもなしに家を大改築されている。  アイスを強奪されたくらい、どうということもない。  だが、譲れないことが、ひとつある――。  2人とも靴を脱げ!  アイスとスプーンを食べ終わると、ユイは全開の笑顔で口を開いた。 「たちは、最高ランクの座敷わらし。この家にきた理由をコント形式で説明します。超大作なので3時間以上かかります。普通に説明すると1分で終わりますけどねっ!」  なんだか、主語(人称)がおかしい。  本調子ではないのか? 「先日助けてもらった手の小指です! のくだりからやり直してもいいですか?」 「巻き戻しすぎだ。やっぱり普通の説明で頼む……」  玄関に向かおうとするユイのアホ毛をつかんで引きずり戻した。 「指紋の精霊……。いえ、妖怪、指ぱっちん……」  ユイは、キャラが定まっていないらしい。  真っ赤に染めた顔を両手で覆い隠した。
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