椿

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次の日、私は椿について考えていた。 (寿命の交換・・・どうしたらできるんだろうか) 私は次の授業が始まるのも気にせずに図書室へと向かった。 図書室は誰もおらずシンと静まりかえっていた。 「ここなら何かヒントになる本があるかな」 そう呟くと私はウロウロと図書室を彷徨った。 だが、お望みの寿命の交換方法を書いた本は見つからず、代わりに命短い青年と少女の登場する純文学の本を見つけた。 「ワタシはカレのためになるなら身体中のゾウキを提供することも恐れなかったが、カレがソレをトメタ。カレはワタシに生きて欲しいと懇願してきたのだ。そして代わりにカレは私に自分がシテ欲しい事を箇条書きにすると手渡してキタ。」 その小説のこの一節に私は心惹かれた。 (やりたい事を代わりにやる事で私の寿命は椿のものになるのではないか) 私はそう思うと、次の授業が終わるまで、その本を読み耽った。
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