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「いいんです。わたし、椿に,顔向けできないようなことをした。必死に生きてる人を馬鹿にするようなこと。反省しています」
うつむいてそう言うと、椿のお母さんは私の頭をなでて優しく言ってくれた。
「何も恥じる事はないわ。だって、貴方が生きているんだもの」
「そうだよ、桜が生きてくれていたおかげでこうしてまた,出会えたんだ。それだけで十分だよ」
椿はそう言うとわたしとお母さんを強く抱きしめた。
3人しばらくそうやって抱きしめあっていたが、グウと私のお腹がなった事で自然と鳴き声がわらいごえに変わった。
「椿ちゃんおなかすいたの?いただきもののお菓子があるからいまだすわね」
椿のお母さんはそう言いながら菓子折りの箱を開け始めた。
椿はベッドに腰掛けると隣をポンポンと叩いてここに座ったらいいよと示してくれた。
「僕本当は甘いものすきだけど、食べすぎ禁止だから桜が来てくれたおかげで一緒に食べられるの嬉しいな」
そう言うと椿のお母さんが個包装したバームクーヘンを差し出してくれた。
「もう、椿ったら本当に食いしん坊なんだから」
その言葉には椿が好きなものをあ食べられるようになったことへの喜びが詰まっているようだった。
「じゃあお母さんも食べちゃおうかな」
そう言うと椿のお母さんもバームクーヘンの袋を破いてもぐもぐと食べ始めた。
私はそれを見ると一緒になってバームクーヘンを食べた。
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