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レオの事を守ると決めたのに、このままでは予言書の力も合わさって私がレオを破滅に追いやってしまう⋯!?
“いや、もちろん私はレオを追い詰めるつもりなんて全くないのだけど⋯”
チラリとレオを見ると、明らかにヒロインを敵視しかなり余裕の無さそうな姿が目に飛び込んできて⋯
“追い詰めるつもりはなくても、勝手に追い詰められ破滅しそうよね⋯”
なんて考え、予言書の強制力を改めて実感し思わずぶるっと身震いをした。
ーーそんな時だった。
「女の子に押されて尻もちをつくだなんて、鍛え方が足りないんじゃないかなぁ」
なんて笑いながら私達の間に割り込んできたその人は⋯
「ヴァレリー殿下⋯っ!?」
不躾に名前を呼んでしまい、失礼だったと慌ててお辞儀をする。
そんな私にさっと軽く手を振った殿下は、そのままにこりと微笑んでくれたのだが。
「あの、僕の婚約者に色目使わないでくださいますか?」
「ちょっ、ちょっとレオってば何を言ってるの!!?」
いつの間にか立ち上がったレオが今度は仕えている主人であるヴァレリー殿下に食って掛かっていて。
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