初顔合わせ

4/7
前へ
/28ページ
次へ
「ちょっと、あたしのお父さんの悪口言わないでよね! 確かに冴えないおっさんかもしれないけど、これでも管理職なんだから! お金は結構持ってるわよ。そっちこそ赤ちゃんを盾にお金目当てで迫ってるんじゃないの~?」 「んだと。部下に手を出したスケベジジイに言われたくねーわ!」 お互いに席を立ち、むむむと睨み合う華子(かこ)奏多(かなた)くん。 一触即発な雰囲気だ。 「華子(かこ)、いいから座りなさい! みっともない」 お父さんに言われ、渋々席に着く華子(かこ)。それに合わせて奏多(かなた)くんも渋々座る。 「みっともないのはどっちだか!」 奏多(かなた)くんが悪態をつくと、多香子さんがそれをたしなめた。 「いい加減にしなさい、奏多(かなた)正信(まさのぶ)さんに失礼よ!」 奏多(かなた)くんは舌打ちをし、毒をはいた。
/28ページ

最初のコメントを投稿しよう!

6人が本棚に入れています
本棚に追加