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「そうか、そうか。未来は賛成か! よかった! 華子、たとえ反対でも、日曜日の食事会には出席すること。まずは会ってみてから決めても遅くはないだろう?」
華子はザリザリとコーンフレークをスプーンでかき混ぜながら、ふて腐れて言った。
「嫌なんですけど。」
「わがまま言わない! 少しは未来を見習ったらどうだ」
「未来のはただの、顔色うかがいなだけでしょ! 本音では嫌だって思ってるよ! ね、未来!」
「そうなのか、未来?」
ふたりの視線が私に集中する。
い、言いにくい。ここで本音は言いにくい。
私はうつむき、ザリザリとコーンフレークをスプーンでかき混ぜながら、のどのおくから絞り出すように声を出した。
「わ、私は、お父さんと華子が良いなら、それでいいよ」
「未来!!」
お父さんが再び私の頭をワシャワシャ撫でた。
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