6人が本棚に入れています
本棚に追加
「上原春風です。華子ちゃん、未来ちゃんと同じ小学校4年生です。よろしくお願いします」
多香子さんも美人だと思ったけど、春風くんも、ほうとため息が出るほどのイケメンだ。ふたりとも優しそうな感じで、少しほっとする。
そのとなりに座っているのが、奏多くん。せっかくのイケメンさんなのに、眉間にシワを寄せて怖い顔をしている。ちょうど華子の向かいの席になるから、お互いに仏頂面をしている形になるんだけど、春風くんと違って、奏多くんは一言も話さなかった。
「奏多、挨拶ぐらいしなよ」
と春風くんが言っても無視。
ずっと華子と睨みあってる。
「あ、あの。私、鈴宮未来っています。隣にいるのが双子の姉の華子です。よ、よろしくお願いします!」
ペコッと頭を下げる私に、にこにこと笑顔を向けてくれる多香子さんと春風くん。よかった、いい人そうだ。
ほっと安心したのもつかの間、華子がとんでもないことを言い出した。
最初のコメントを投稿しよう!