【4P】ルドルフのクリスマス

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「……よし、わかった。 おいらがサンタさんに頼んでやるよ。 君の家にプレゼントを届けてくれるようにって。」 「え……」 ルドルフはそう言うと少年が喜ぶものだと思っていたのですが、そうではありませんでした。 「嘘吐き! そんなこと、出来ないくせによくそんな嘘が吐けるな!」 「嘘じゃねぇ。おいら、本当に…」 「もういいよ! お前なんか、向こうに行っちまえ!」 男の子は、ルドルフに向かって雪を拾って投げつけました。 「や、やめろよ~!」 ルドルフは、その場から逃げ出しました。 今は何を話しても無駄だと悟ったのです。 ルドルフは走りながら考えました。 やはり、これはサンタさんに会わなければならないと。 寒い夜に仕事をするのはいやだけど、そんなことを言ってる場合じゃないと思いました。 ですから、渋々、サンタさんの所へ戻ったのです。 * 「こりゃあ!ルドルフ! また仕事をサボって、逃げ出したな!」 「サンタさん、ごめんなさい。」 「……しかし、どうして帰って来たんじゃ? 仕事はまだあと一日あるのに…」 「実はね、サンタさん…」 ルドルフは、少年のことを話しました。 そして、どうか、あの少年の家にプレゼントを届けてほしいとお願いしたのです。 「話はわかった。 じゃが、その年にプレゼントを贈る子供のリストは決まっていて、おいそれと変えることは出来んのじゃ。」 「そこを何とかお願いします! そうじゃないとあの子は…サンタさんやクリスマスのことを大っ嫌いになってしまう…」 「じゃが……」 「お願いです!! おいら、もう逃げ出したりしない。 一生懸命働きますから!」 ルドルフは心の底からサンタさんにお願いしました。
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