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「あーっ!!!あや姉のホットケーキなのにパパが食べちゃったー!!!」
「え、ごめんっ…これ絢音の?!他にもいっぱいあるからいいかと、」
「違うよっ、一番まん丸に焼けたのにっ…パパのじゃないのにっ!!!」
「実夏、悪かった…泣かないで、」
離れようと決めたからと言って、すぐに出ていくようなマネはしない。少しずつ準備をして…私が居なくなった後も律希さんが困らないように、色々考えて出来ることを全部してから出ていくつもりだった。
『こーら、喧嘩しないのっ!もう残りのホットケーキは全部私が食べる!』
練乳を大量にかけてベタベタになったホットケーキを見て実夏ちゃんと律希さんが顔を歪める
「あや姉また練乳かけてる〜…甘々だぁ」
「あぁ…実夏のママは甘党だな」
「ママ!甘党っ!!」
……大丈夫、無になればいい。
情を抱いたら駄目だ。冷たい人間になるんだ絢音─…私なら、出来る。
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