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はじまり
1.
生暖かい風が全身に当たり息苦しさを感じ…
目が醒めた…
「眠ってしまったようだ…」
俺は独り言を呟いた。
そこは電車の中であり…
俺は何も考えることなく、薄暗い車内の蛍光灯を眺めていた。
車内の蛍光灯は4本存在し…
一本は短い周期の点滅をせわしなく繰り返し…
もう一本は約30秒周期の点滅を繰り返していた。
目が醒めてから、何かの暗示にでもかけられたかのように…
点滅を繰り返す蛍光灯の一点を眺めていた…
そんな時、頭の中のどこかで「ここから出ろ!」と…
誰かが叫んだ!
その声は確かに聞こえたが、声とも、音とも思え無かったが…
確かにその「ここから出ろ!」を頭で感じ…
それを全身で受け…
「アウッ…」
俺は我に戻り、押し出されるように車外から飛び出たのであった…
飛び出た場所は駅のホームであり…
足をかけた瞬間、後ろにあった俺が乗っていた電車が…
イリュージョンを観ているかのように消えたのであった。
俺は恐怖を感じ、全身に悪寒が…
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