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『こちらD班、作戦成功。大通り出ます』
「姿確認した。こちらからそのまま北上させる」
大通りをゆっくりと北上していると、路地から奴が出てきた。そのまま大声で追い、大通りを逃げさせる。
「B班、準備せよ。到達まで5分」
『こちらB班準備完了』
このまま行けば、地下駐車場に到達だろう。
通り過ぎてしまっては失敗なため、B班に壁を作ってもらって追込もうという作戦だ。
路地はC班やD班がすでに塞いでいる。
「よし、追い込めたぞ。各班現急、入り口封鎖だ」
『了解』
ここに来て間抜けな奴め、作戦通り地下駐車場に逃げ込んだ。
入り口を固めればこれで逃げられることはない。
「我々が中へ行く、B班C班は入り口封鎖。続いてD班が中に入れ」
俺と部下が中へ入る。その後ろからD班も念のため地下駐車場へ入り、その他入り口を固める。
「行くぞ」
中に入ると、動揺した表情の奴の姿を捉える事ができた。凶器があるため慎重に近づいていく。
「おい止まれ!!!もう逃げ場はないぞ。諦めるんだな」
少しずつ追い込む。
ここには飛び越えられるほどの壁もなければ、抜け道もない。
入り口は完全に固められている。ネズミ一匹通す隙間はないほどに。
「おらっ!!!」
身体を掴み、そのまま押し倒すようにして逃げないように捕まえる。
部下が凶器を握って暴れる両腕を掴み、拘束する。それでも奴は暴れて逃げようとするのだ。
「無駄な抵抗はよせっ!!!」
俺の腕は、凶器で傷つけられ血が滲んでいる。しかし、それでもいいのだ。最近暴れている凶悪犯を掴まれられるのであれば、安いもの。
「まったく……………多くの罪を犯した上に、挙句の果てには警察署に侵入とは。何が目的だっ!!!」
奴は何も語らない。俺と部下で押さえていると、観念したのか暴れることはなくなった。
「なんか言ったらどうなんだっ!!!」
すると、奴はこう叫んだ。
“ニャーーーーーーー!!!!!!”と――――。
〜おしまい〜
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